国立市立国立第二小学校校舎の思い出プロジェクト 実施事例
2024年11月に、国立市立国立第二小学校にて「校舎の思い出プロジェクト」を実施しました。





国立市立国立第二小学校の先生方にお話を伺いました
小学校の歴史についてお聞かせください。
昭和25年谷保小学校から独立し、谷保村立国立小学校として開校しました。児童数796名教職員17名で初代校長は竹内春雄氏です。令和2年に創立70周年を迎え、令和6年12月現在は、児童数522名となっています。(内田校長先生)
「校舎の思い出プロジェクト」を行うことになったきっかけについてお聞かせください。

保護者の方が、私にこのようなプロジェクトがあると教えてくださったのがきっかけです。HPなどで調べていると校舎の最後の思い出作りのために素晴らしい取り組みをしていることを知りました。小学校学習指導要領の「図画工作」には、1~6年の内容として「造形遊び」が位置づけられており、児童の創造性を育み心身の発達を促す上で非常に重要な活動として私達教師はとらえています。造形遊びでは、イメージを基に思いのままに発想や構想を繰り返して創っていくことや、創る過程を楽しむこと等の内容が、「校舎の思い出プロジェクト」の趣旨と重なるため、申し込みました。(内田校長先生)
「校舎の思い出プロジェクト」のサポートプログラムはいかがでしたか?
綿密な打ち合わせで、不安感なくスタートできました。(石井先生)
特に印象に残っているエピソードなどあれば教えてください。

- 児童が自然発生的に「私ここに書くから、このスペース使っていいよ」と譲り合って描く姿に、優しい気持ちが見られました。
- 自然発生的に小グループになり、「ここにタワーを描くから、こっちは海にしよう」「山かな」「ではわたしたちは町を描くよ」などと相談し合い制作している過程を見て、コミュニケーション能力や協調性が培われていることを実感しました。
(石井先生)
学校の壁という本来描いてはいけない場所に、初めて子どもたちが描いていくときはどのような反応でしたか?
-
「校舎に描けるなんて貴重で大変特別なことで、それを自分たちができるからとても幸せ」
- 「紙より大きいから、迫力ある絵が描ける」「普段は紙に描かなくてはいけないが、壁なので大きい物が描ける」
- 「このプロジェクトではみんなと描いたり相談出来たりして、一緒にできるのがうれしい」
などと、子供たちは高揚した表情で、楽しそうに描いていました。(石井先生)
子どもたちが撮影した写真や、撮影している様子をご覧になっていかがでしたか?
大変いきいきとした表情で、このプロジェクトを行って良かったと思いました。(石井先生)
保護者や卒業生、地域住民の皆さんの反応はいかがでしたか?
きっかけが保護者発だったこともあり、最初から非常に協力的でした。PTAから「絵の具ステーション」の運営について補助の申し出があり、すぐにボランティアの募集・集約をしてくれるなど、スピード感をもって対応してくれました。
事前に各種お便りや校舎外掲示で地域の方・卒業生に本プロジェクトを案内していたので、「壁に校舎の思い出メッセージを描ける」ことを楽しみに来場してくださり、数多くのメッセージが壁に描かれました。
最初に今までと違う校舎の壁を目にしたときに、「わ~」とか「すごい~」などと歓声が上がっていて、驚かれたり感激したりしていました。中には、「校舎の思い出プロジェクトの企画を実行してくださりありがとうございます」と感謝の思いを伝えてくださった方もいらっしゃいました。(石井先生)
今後、「校舎の思い出プロジェクト」を多くの小学校にて展開をしていきたいと考えております。
このプロジェクトに今後期待することや、メッセージがございましたらお聞かせください。
素晴らしい取組なので、全国に広まっていくと良いと思います。(石井先生)
プロジェクト作品

大判プリント作品
