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中長期的な視座で人と組織の未来を創る。キヤノンS&S 本部長 村田 由紀子の情熱

2026年2月10日

キヤノンS&S ビジネスアプリケーション本部 本部長 村田 由紀子

キヤノンマーケティングジャパン(以下、キヤノンMJ)グループであるキヤノンシステムアンドサポート(キヤノンS&S)に入社以来、営業支援や人材育成を推進する部門でキャリアを重ねてきた村田 由紀子。キヤノンS&S初の女性本部長として、約130人からなるビジネスアプリケーション本部を率いている。「情熱の源泉は、人の成長」と語る村田に、自身のキャリアを通じて培ってきた経営視点や中長期的な視座、そして未来を担う人材育成にかける熱い想いを聞いた。

経営課題を解決できる人を育てる。キヤノンS&Sの人材育成

キヤノンS&S ビジネスアプリケーション本部 本部長 村田 由紀子

「お客さまの進化を支援する」をミッションに掲げ、主に日本全国の中小企業を顧客として、ITを活用した経営課題の解決を支援するキヤノンS&S。その中でビジネスアプリケーション本部は、ビジネスアプリケーション(基幹系パッケージソフトやキヤノン製複合機にまつわるドキュメントソリューションなど)の提案から導入、運用、保守を通じて価値提供を行う業務と、その業務に携わる専門職の統括業務、新たなサービスメニューの作成・拡充業務を担っている。

2025年1月から同本部を率いる村田は、キヤノンS&Sに求められる人材についてこう語る。

「私たちは、全国の幅広い業種業態のお客さまに対して、ITの提案から保守までをトータルでサポートしています。お客さまの真のニーズにお応えし、経営課題解決に寄与するためには、ITに関する専門的な知識や技術を磨くことはもちろん、経営課題を引き出した上で具体的な解決策へと落とし込める提案力やコミュニケーション力が求められます」

とはいえ、顧客が抱える課題がより一層多様化・複雑化していく中、各顧客の経営課題に沿ったソリューションを提案・提供できるスキルを持った人材を育てていくのは簡単なことではない。村田は、常に顧客や社会のニーズを分析しながら、キヤノンS&Sならではの人材のあり方や育成方法を模索し、柔軟に進化させ続けなければならないと語る。

「ビジネスアプリケーション本部でも提供価値の向上を目指し、ITに関する資格取得やスキルアップ施策などを展開しています。その取り組みを進める上で羅針盤となるのが、キヤノンS&Sの『スキルレベル制度』です」

この制度は、社内で定められたレベルごとの定義に基づき、各職種で必要とされるスキルを5段階(レベル1〜5)で評価・認定するものだ。

「ビジネスアプリケーション本部の場合、レベル4以上を『経営視点で課題を捉え、その解決策を提案できる人材』と位置付けており、経営分析力や提案力、専門知識など多方面にわたってより高水準なスキルが求められます。ですから、そのレベルを目指す人には、それらのスキルを習得するための研修を積極的に実施しています」

そのような取り組みの結果、「このレベルでは、このスキルや資格が必要」といったことが明確化され、社員自身にも周りにも求められる仕事のレベルや目標の認知がはかれる。また、ステップアップの具体的な指標も可視化されるため、社員の学ぶ姿勢や意欲の後押しになると同時に、無理な仕事をさせない・しないためのガードにもなるという。

決める責任に向き合い続けた中で得た経営視点

キヤノンS&S ビジネスアプリケーション本部 本部長 村田 由紀子

「経営視点での提案力やコミュニケーション力などを身に付けなければならない」と話す村田。大事にしている経営視点や中長期的な視座は、彼女自身、どのように身に付けてきたのだろうか。

「キヤノンS&Sに入社以来、ITS・サポート部門や人事部門などといった教育推進や人材育成に携わる部門でキャリアを重ねてきました。どの部門においても、会社がどのような未来を目指すのか、そのためにどんな人材が必要になるのかといった広い視野が求められ、経営視点や中長期的な視座で捉える力の重要性を、身をもって実感してきました。私自身もそのような経営視点を身に付けるため、常に『自分の仕事が会社の未来にどうつながるか』を考えて仕事に向き合ってきました。特に、管理職となり役職に応じて役割が変化していく中で、より力を磨いてこられたと思います」

社員の教育計画を例にとると、課長時代は、このチームや個々人にはどのような経験や目標を課せばいいのかといった教育計画の実行推進に集中していた。部長・本部長になるにつれ、事業戦略に基づく全体設計を担うようになり、視座も自然と高まってきた。

立場と役割を見極めながら、キヤノンS&Sの目指す未来に向けた組織をどう築いていくのか、そのために必要な人材をどう育んでいくのかを考え行動してきたという村田だが、部長に就任したときは特に苦労したという。

「新たに担当したのは、課長代理〜課長として長らく携わってきた教育推進・人材育成とは異なる、ビジネスアプリケーションの営業支援・保守サービスの領域でした。部長という新しい役割かつ異なるフィールドで、明確なイメージがつかめないまま舵取りを任され、『これで合っているのか?』と迷いながら進んでいた時期がありました」

そんな状況を脱するきっかけになったのが、社内で行われている「本部長・部長研修」だった。他部署の部長たちと定期的に集まり、課題を共有しながら学び合う場で、そこには同時期に部長になった同僚たちもいた。

「皆も、それぞれの立場や環境でたくさん悩みながら意思決定していることが分かりました。事業戦略に基づき自部門はどうあるべきなのか、どのような目標を設定して体制を整えていくべきなのかと、一人ひとりが真剣に、自社やお客さまのより良い未来の実現に向けて試行錯誤していたのです。同じ目線で熱い想いを持った仲間たちと、その想いやアイデアをぶつけ合えたことで、迷いがふっきれ、私自身も一緒に成長することができました。そのときのマインドセットが、いまの自信にもつながっています」

そんな成長機会を経た村田は、キヤノンS&Sの一員として、顧客の経営課題解決に尽力し、顧客や社会のより良い未来を築いていきたいという想いがこれまで以上に強くなったという。

「とはいえ、日々の業務が忙しいと、業務の先にある目的を忘れがちになりますよね。だからこそ、まずは部長や課長に対して、いま自分たちが向き合っている業務が、『どのような未来につながるのか』『お客さまや社会にどのような貢献ができるのか』『自分たちをどう成長させていけるのか』を丁寧に伝えています。目の前の業務からつながるちょっと先の未来を、少し高い位置から俯瞰してみることが、業務で生じるハードルを乗り越え、自分たちとお客さまのワクワクする未来を創る大きな原動力の一つになると思います」

部下やお客さまからの言葉がモチベーション

キヤノンS&S ビジネスアプリケーション本部 本部長 村田 由紀子

人や組織の成長、顧客の進化に常に向き合い続けている立場だからこそ、村田にかかる責任やプレッシャーは小さくない。そんな仕事への情熱はどこから生まれているのだろうか。

「私の情熱の源泉は、人の成長です。昔は上司に褒められることがモチベーションでしたが、いまは部下やお客さまからの『ありがとう』が何よりの喜びです」

「村田さんに話してよかったです」「あのときのアドバイスが役に立ちました」といった部下のちょっとした一言が、多忙な日々の励みになるという。さらに、「部下宛にお客さまから感謝のメッセージが届いたり、他部署から『(ビジネスアプリケーション本部の)〇〇さんが動いてくれて本当に助かった』と伝えられたりすると、自分のこと以上にうれしくて胸が熱くなります。メンバーの成長を実感できることが、一番のモチベーションなんです」と重ねる。

お客さまの進化を支援するために。働きがいと生産性の追求は続く

キヤノンS&S ビジネスアプリケーション本部 本部長 村田 由紀子

部下の成長や顧客からの言葉に支えられながら、村田は、キヤノンS&Sのミッション「お客さまの進化を支援する」の実現を本気で目指している。だからこそ、社員の働き方や生産性向上の改革は欠かすことができない。

「多くの企業が課題とする『人手不足・売上拡大・経費削減』は、私たちキヤノンS&S自身の経営課題でもあります。だからこそ、まず私たち自身がこの三つの課題に向き合い、働き方の改革や生産性向上の取り組みを加速させていきます。私たち自身がそれを実践し実績や経験を持つことで、自社にとどめることなく、お客さまに対しリアリティある質の高い提案・支援ができると考えています」

実際、女性が約9割を占めるビジネスアプリケーション本部は、出産や育児、介護といったライフステージの変化への対応が急務であり、どこよりも積極的に働き方改革に取り組んでいる。

「まずは、産休・育休などの休職を、課内・部内・本部内といった重層的なバックアップ体制を構築しつつあります。同時に、皆の意見はもちろん、私自身の産休・育休の取得経験なども踏まえながら、復職しやすい環境を整えていきます」

さらに、働きがいのある職場づくりのため、「量より質」を意識した、生産性の高い仕事につながる柔軟な働き方も模索している。

「そのために大切にしているのは『人を見る』ということです。例えば、多少負荷のある目標があった方が燃える人もいれば、逆にプレッシャーに感じてしまう人もいますよね。まずは“その人”と向き合うこと。経験や実績だけでなく、性格や思考パターンまでを考慮して、適切な配置や役割をマネジメントするようにしています」

そう話す村田は、「お客さまからも社内でも、『この人たちに任せておけば大丈夫』と信頼される組織でありたい」とも語る。社員の総合力が、顧客それぞれが抱える経営課題を解決に導くことにつながり、そして、その一つひとつの積み重ねがキヤノンS&Sの価値を向上させ、より良い社会の実現に貢献することができると信じているのだ。

そんな高い視座を持ち、部下一人ひとりに向き合いながら、やりがいを持って安心してチャレンジできる理想の組織・環境を、村田はこれからも創っていく。

部門や立場の違いを越えて、より良い未来を形にしていく。村田が常に大切にしてきたのは「人」。そして、出会ってきた人たちと共に「創る」姿勢だ

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